海 藻 情 報 集

コンブ水作り方と和風・洋風料理への利用

                            
株式会社 天満大阪昆布
代表 喜多條 清光
 

 
 和食の一番の特徴でありながら、ご家庭ではハードルの非常に高い「煮魚」の超・超・簡単で本物の美味しい料理法を発明しましたので、和食作りが苦手な方がおられましたら、お伝えしたいと思います。
 
 しかも たった7分間で本物の調味料だけを使っての日本初の料理法です!


 1. 昆布水と味醂を1:1の割合でつくる。
 2. 切り身の魚(なんでもOK)を鍋に入れ、ヒタヒタに①をいれ強火で沸騰させる。
 3. 切り身の大きさにより3~4分間落し蓋をして煮る。(まだ他の調味料は入れません。)
 4. 3~4分で魚だけを取り出してお皿に置く。
  (魚は煮込めば見込むほど身が固くなるだけで、中には味は沁み込みません!)
 5. 煮汁のアクを取り、煮汁を好みの味付けをすることが最大の発見です。
 
 
醤油と砂糖で本格的煮つけ。
お味噌を入れれば味噌煮
トマトソースを入れたらイタリアン!
梅干しを入れると「淡々煮」
カレー粉を入れると魚カレー!
まだまだ無限にできますよ!1回の料理で3~4種類の魚料理の出来上がり!
 

もしかしたら、昆布水のすごさが一番感じてもらえる料理かもしれません。
 
もちろん 昆布水を作った後の「名残り昆布」は、一緒に煮込んで食べれば健康長寿料理として最高ですよ!
 
「昆布」にご興味がございましたら何時でも、ご連絡をお待ちしております。
今後ともよろしくお願いいたします。
 
詳しくは、昆布の事だけFacebook【昆布革命】
天満大阪昆布ホームページ

サハリン昆布事業に向けて

                              道南伝統食品協同組合
                            (有)かねり成田商店
                                 成田省一

はじめに
 日本とロシアの関係は、平和条約締結がないままに推移してきた。また旧ソ連時代に
は、将来平和条約締結後に歯舞島・色丹島を日本に返還することを約束し、我が国の国会でも議論されたが、このことからすでに60年が経過してしまっている。
 我が国において、「向こう三軒両隣」は、仲良く暮らさなければ生活の充実とはならない。またこれは国家においても同様であろうと考える。しかし国が違えば考え方も、働き方も違うということを合わせて理解しておく必要があるのではないだろうか。
 では、私の仕事の昆布の世界はどうであろう。ロシア極東に端を発するコンブの仲間は、約5,000年前頃より樺太を原産地として、沿海州・千島列島・北海道へと原始コンブの種苗が分散して、それぞれの海域で育ち、朝鮮半島北東部までコンブ生育海域となったとされている。生育している時はコンブ、加工されると昆布と書く。
 現在の最大の昆布生産国は、中華人民共和国であり、中国の養殖昆布は、函館市と鹿部町の境界線あたりの海で育った天然コンブ葉体を、太平洋戦争前に大連水産試験場(当時満州国)に運び、種苗生産して大連沿岸で養殖したのが始まりである。
 このようにコンブ類の生育域の分散は、1万年以上の歳月がかかった壮大な昆布ロードと
呼ばれている。長い年月がかかり、海水温の低いところから高いことまで順化していったが、中国では人為的に高温順化した葉体選抜法で、大連から南へ、福建省沿岸までコンブ漁場を拡大させた。コンブは、ユーラシア大陸北東端(極東地域) 北日本沿岸(樺太・千島)に分布し、今は、昆布産業で我が国とロシアの関係が見直されようとしている。この機会をとらえて、母校、日本大学は、ロシア極東連邦総合大学との間で昆布をテーマのプロジェクトを開始した。この昆布プロジェクトでの3年間の交流は、担当教授の相互訪問、2019年3月には、サハリン州のスタッフが南茅部漁協を訪問し、昆布養殖の実態を視察することとなった。カリニク教授は、学生インターシップ制度により相互交流を深めることを期待したいと語っている。
 2012年、函館の領事事務所に勤務していたウスチノフ領事(元ロシア大使館駐在の経済参事官)の尽力によって、私の起案したサハリン州昆布産業化計画案がサハリン州政府に届けられた。それと同時に日本大学と極東連邦総合大学とのプロジェクトが始まった。
国立大学間の交流は比較的容易に開始できると聞いていたが、私立大学である日本大学との交流については、いくつか障害があった。私はウスチノフ領事に、「ロシアの中小企業育成には、日本大学の協力が一番必要になるであろう」と伝えた。中小企業の社長は、日本大学出身者が圧倒的に多いという統計があり、他のどの大学よりも学んだことが、実践に近いと私自身が感じているからだ。
 私は我が国とロシアと結ぶものは、「昆布」ではないかと思っている。徒手空拳で、手弁当でもって、ウラジオストックの海岸をみて歩き、サハリンの昆布に可能性をもとめた私の15年を振り返り、在樺太で得た案のうち、いくつかを報告したいと思う。
 
1. 昆布生産拠点の設置
昆布生産を可能とするためには、昆布船・船外機、日本型昆布採取道具、昆布干場、
倉庫、製品化のための道具類、梱包機、各種梱包材料などを必要とする。初年度は間宮海峡側に2か所、アニワ湾に2か所の昆布生産拠点を作る。この場合に必要となる資金は1億5,000円程度であろう。さらに宗仁岬周辺に昆布産業開発研究機関を作ることを強く勧める。この海域には、2008年秋の樺太に渡り、当時のビノム社社員とともに実地調査をした際に、7種以上のコンブの繁茂を確認した。マコンブ類3種類、カゴメコンブ、ネコアシコンブ。チジミコンブなどである。
 当初、サハリンの昆布生産拠点で、年間30~40トンの昆布生産を目指す。昆布船10隻程度で可能な数字だろう。天候不順が心配なのだが、昆布採取、加工の方法は多岐にわたる。小中学校の生徒を対象に海岸に打ちあがった昆布採取、乾燥の協力者となってもらう。昆布干し作業に従事してもらう仕組みが必要となる。夏季のサハリンはサケ漁に人手が取られる。この期間の労働力として頼ることができるので、小中学校の生徒と、学生アルバイトとなる。現地の学校関係者への協力依頼からスタートすることが必要だろう。
 
昆布生産拠点の候補地
間宮海峡側  内幌(ゴゴルノブォークス)
       広地(プラウダ)
アニワ湾側  大泊(コルサコフ)
       女麗産昆布に注目
       長浜(オジョルスキー)
       日本産昆布生産の実験地区
       ギドロストロイ社の協力
 
間宮海峡側が豊漁の時は、アニワ湾側が不漁となることが多くあり、流氷接岸は昆布の育成環境を一変させる力があるため、毎年のアニワ湾内への流氷の流入具合に注目する必要がある。また間宮海峡側とアニワ側が同時に不漁に陥るという経験はなかった。
 
2.昆布IQ制度の問題点
 日本の水産輸入制度は国内生産保護を目的としてIQ制度(Import Quote輸入見積の略称)。品目ごとに輸入数量の上限を定め、輸入を行おうとする者に対して、輸入割当を行う制度によって、国内の生産者が保護されている。しかしそのIQの本音は、少なくとも水産物に対しては、ロシアからの水産物輸入を極力少なくする方向に目をむかわせたものであろうと思う。IQ品目をみると魚介類、昆布類、鱈(たら)、鰊(にしん)などがある。水産庁と北海道漁連が癒着し水産輸入独占体質は、特に昆布において顕著である。
昆布生産は、北海道産昆布は最盛年度には年間33,000トンを誇った。しかし現在は半減して東北海域の昆布を加えて、全国昆布生産量は、18,000トンになっている。そこで、需要を満たすためには輸入に頼らねばならない。そこで3,000トンの輸入枠を作った。現在塩昆布の需要が伸びているので養殖昆布がほしい。しかしIQのために中国からの養殖昆布の輸入量に歯止めがかけられている現状である。現在はロシアからの昆布輸入は、最大75トンの統計記録があるが、大体年間数10トン以下だろう。和食が世界無形文化遺産になり、昆布の需要が国際的に高まる傾向があり、これからの需要に対して、日本の昆布原料供給に大きな不安があると感じられる。IQ制度枠の改変が必要であろう。
このような状況のなか、サハリン州アニワ市のNKA社(前身はビノム社)は、ヨーロッパ型の大規模生産加工施設を有している。加工された昆布の輸出先はヨーロッパである。世界市場では、中国昆布が圧倒的な存在となっているが、品質的には日本国内産を除くとロシア極東産昆布に勝てるものはない。ビノム社の実績は2007年にネベリスク地域に地震があり生産活動は中止となった。翌年生産地をコルサコフに移した。間宮海峡側の昆布は1年物のみであった。8月上旬ビノム社は、1か月32トンの実績を上げた。翌2009年には、
北海道漁連と三菱商事がサハリン産昆布に注目して乗り出して来て、ビノム社と契約をしていた。しかし2009年7月から開始した昆布採取は失敗であった。生育完熟期が8月中旬になっていたためである。早く採取した昆布は、身が薄くどうにもならないので、間宮海峡側の昆布を採取したが、採算ベースに乗らずこの事業は失敗した。北海道漁連や三菱商事の背広姿の担当者をみていたロシア人の漁師は、「我々に寄り添ってくれたボロを着た成田が、
背広を着た紳士に勝った」と言った。その年の7月上旬、教え子のロシア人漁師と「ジュンギ ダスビダーニヤ」(カネがサヨナラする)と話して別れた。その夏は超古典的な昆布干し(海岸に昆布を干す)を実施した。サハリンに来た三男は、「こんな方法で昆布を生産するならやめた方が良いと話した。それでも私はサハリンの海岸を走り回った。
 
3.サハリン昆布生産の事業プラン
 2001年から2011年までのサハリン州の昆布生産指導を行ったが、納得できる昆布生産量を上げた農産は、2005年の内幌(ゴルノサブォースク)のキム・ム・エン氏(個人事業者)、そして2003年、2008年の大泊(コルサコフ)のビノム社(ポポフ社長)の生産だけである。
 ネベリスクのトロール船団を経営していたポポフ社長は、択捉出身者である。共産党青年同盟のトップの経験があり、デカンタマニア(巨大指向)の推進者である。大胆な計画を立て実現に向かうパワーは、ロシア人のなかでも群を抜いていた。ビノムはロシア語語源は
「未利用資源を目指すという思想」であった。トロール漁業から沿岸漁業への転身して
コルサコフ市の寒天工場を回収していた。しかし寒天製造には日本由来の難しい技術があり、素人経営の寒天製造工場でロシア風の経営で破綻となった。
 
その後、ビノム社は社名をNIKAとして、アニワ市に昆布加工場を稼働させた。2015年に二度樺太に渡り、昆布加工工場を視察した。加工工場はヨーロッパ式の大工場となって
おり、昆布保管倉庫、きざみ昆布加工施設もあった。アニワ市には天然ガス田があり、そのガスを利用して昆布乾燥を行っていた。副社長のガローン氏は、日本型の昆布生産、そして加工技術の導入を要望している。ここを拠点とした下記のサハリン州昆布生産計画を考えることが、一番現実できではないかと思う。そのプランを示そう。
 
4.サハリン州沿岸の昆布生産と加工に関する計画案
1.プロジェクトリーダー:NIKAガローン副社長
2.事業内容:昆布の生産(生育管理・採取・乾燥)、加工、梱包
3.昆布生産地区
1)ネベリスク地区 (クリリオン岬からシブニノ岬まで沿岸)
・7種のコンブの生育が確認されている。ガゴメコンブの種苗生産が可能である。
・チノロ地区に、昆布関係開発研究機関を設置し漁民の指導をする。
・内幌地区(コルノザボォースク)に、過疎対策として昆布生産基地整備する。
・  プラウダ地区に、最上級の昆布生産基地を整備(家族経営のモデル事業)する。
・  ホルムスク地区に、ヨーロッパ市場の輸出窓口をつくる。
 
2)コルサコフ地区
・コルサコフ市に旧ビノム社で昆布生産に携わった乾燥工程の経験者が多数居住している。
・オジョルスキー村で、日本型の昆布生産の経験者が多数居住している。
・日本向けの輸出昆布生産・加工基地(輸出用の港湾がある)とする。
・ブッセ湖で、コンブ種苗生産が可能である。
・旧ビノム社工場で昆布エキス抽出を行うことが可能である。
・モデフラン社で、コンブ粉末の生産が可能である。
 
4.乾燥昆布の事業組織
資金拠出者は、サハリン州政府漁業規制局・昆布生産者団体・昆布加工業者
5.昆布の販路:ロシア国内需要向けの加工法と対外輸出用向け加工法(高級)を行う
 
5.日本への期待
 昆布IQ制度を見直して、日本型昆布生産方式をサハリン州に導入する事から始めるべきであろう。日本領土であった樺太時代は、品質の良い樺太昆布は、お土産品の代表であった。
その筆頭となるのは、大泊昆布、真岡昆布、本斗昆布であった。日本国内の昆布加工業者はその期待が大きい。しかし、現状では中国産、韓国産の養殖昆布に代替されている。
日本型生産方法で生産されたサハリン昆布を海外に輸出するシステムを構築する必要がある。そのためには何が必要であるか。
1 北海道の昆布生産者をサハリン州が技術指導者として敬意を持って受け入れることであろう。海水温の上昇を始めとする海洋環境の変化や海岸周辺監局に揺れている日本では、サハリンで昆布を生産することが可能であるとなった場合、生産技術の移転に協力する人々が現れると思われる。
21隻あたり、2~3トンの乾燥昆布生産が可能となれば、夏季2~3ヶ月で個人当たり200万円から300万円の収入となる。この収入は漁民たちには高収入であり、ロシア政府は受け入れの態勢をサハリン州内に整えるべきである。
31.5次加工産業の推進
 干しあがった昆布をロシア料理に利用する。ボルシチ用のきざみ昆布、昆布食は慢性的な
便秘対策食品となり得る。黒パンや麺類に昆布粉末を混入するのも一案となる。
4 昆布エキスに関して
2003年ビノム社のポポフ社長に要請を受け、コルサコフの寒天工場敷地内に、大泊昆布の
乾燥、等級別昆布の製品化を実施した。日本のロシア貿易の最大手である大陸貿易がエキス工場のプランを提示していたが、年間100トンの昆布エキス生産のプラントであった。サハリン産昆布の生産量36トンでは商談にならなかった。サハリン昆布の品質は中国産昆布より良質であったのに残念な結果となった。しかし、サハリン昆布のエキス産業は将来の有望な利用法であろう。
5 日本型加工機器の導入
ロシア人の巨大指向は、今後大きく日本に求めてくる。加工水準は、1.5次加工から2次
加工にいたる高度化が考えられる。そのために昆布加工用機械設備が必要となってくるだろう。現在の生産量では、砂取り機、細切り機、角切り機の設備で充分ではあるg、2次加工に展開すると、粉末生産機器が必要になってくる。このような展開には、サハリン州全体で、素干し昆布100トンから200トンの生産量が第一関門だろう。この生産量達成を期待している。
 
おわりに
来る12月15日に、日露首脳会談が予定されて、平和条約について話し合うであろう。一部では、二島返還で妥協し、他の残された島は、自由往来、投資案件の二か国協議となるのではと言われている。この投資案件の中心に「昆布」が躍り出てほしいと願っている。北方四島を含む千島列島の海には、未利用の昆布資源が乱舞している。この海中で踊る昆布をもとに両国が手を取り合って未来に向けて歩み始めることを期待したい。

 

1991年からサハリンに行く。
オジョルスキー村(日本名:長浜)で天日干し!!
女性の責任者とのワンショット。

 

アニワ市のNIKA社の昆布工場
乾燥室

 

同社の加工場

 

アニワ市のNIKA社の荒干し昆布
(2017年夏)

 

稚内→コルサコフ航路
右から成田省一、マリーナ女子、早坂一郎(通訳)、カブス社長

 

プラウダ(日本名:広地)の
サハリン最高級昆布
(2017年夏)

海藻類を食べる習慣がない人は、ヨウ素不足につながります。
海藻類を食べない集団のヨウ素摂取量の平均は73μg/日に過ぎないとの報告もあります。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」策定検討会報告書より
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日本人学生のヨウ素接収量調査
       日本臨床栄養学会雑誌      Vol.35 No.1別冊 (クリック)